NPOアレルギーネットワークさん(今は、ホームページは休止中ですが、ブログは、あります。)の会誌「あんだんて」 2634号(2014年2月)を先々週にいただきました。ただ、ソチオリンピックもあって日記に取り上げるのが遅くなってしまいました。
この会誌は、NPOアレルギーネットワークさんを知る契機となったもので大切にしています。
2013年4月からNPOアレルギーネットワークさんにご協力いただいている先生方が担当される「診察室のメモパッド」というコラムが始まりました。
今回は、くまさんこどもクリニック 院長 大澤正彦先生です。
大澤先生は、2年ほど前まで 「こどもアレルギーQ&A」 というコラムを長くご担当しただいていたお馴染の先生です。
今回のテーマは、“インフルエンザ検査”です。
大変興味深い問題提起でもありますので詳しく引用させていただくと
『十数年前までは、検査キットもなく、インフルエンザの診断は、医師の勘によるところが大きかったものでした。
(途中略)
現在では、検査キットも一般的に使用され、抗インフルエンザ薬もいくつか選べるようになり、「検査し、インフルエンザと診断されたら抗インフルエンザ薬を使う」ということが一般的に行われるようになりました。
(途中略)
検査するにはコストがかかりますし、そのお金は巡り巡って将来の税金(子どもたちの負担)にもなります。どの程度の場合に行うのかということは、悩みながら診療している毎日です。
別に医療に限ったことではありませんが、安全や健康にはコストがかかります。この安全性とコスト
の間には、相関関係があります(お金をかければ、安全性は高くなる)が、単純な比例ではなく、Sの
字を左右に延ばした関係にあると言われます。ある程度お金をかけると、安全性は急に高くなるのです
が、あるところまでくるとなかなか高くならなくなります。日本も経常収支が赤字になり始めました。
安全や健康のために、どこにどの程度のお金を懸けるかということを、個人単位でも国単位でも考えて
いく必要があるのだと思っています。』