講演B「化粧品開発における微生物汚染対策(1)−使用方法からみた汚染対策−」
潟Rーセー基礎研究室 微生物研究グループ 畑毅氏
要旨:化粧品の品質設計において、微生物汚染を防止することは非常に重要でありこの設計を誤ると消費者の健康被害にも及ぶ事故を招きかねない。しかしながら多種多様な剤形・容器を有する化粧品においては汚染防止対策も画一的ではなく、製品毎にその特徴と使用方法を考慮した対応が必要となる。本講演では品質設計の際に考慮すべき微生物について述べるとともに、商品が消費者に渡ってから生ずる二次汚染の防止に向け、容器や使用方法なども含めた総合的な考え方について述べる。
要旨は上記の通りですが、私が共感したのは、「微生物汚染対策を防腐剤に頼るだけでなく容器も含めた総合的な考え方」です。
スライドに次のようなものがありました。
防腐力の弱い製品を市場に出すための方策
逆流防止機能のついた容器の使用
容器を小さくし開封後速やかに使い切るようにする
1回使い切り容器の使用
(あんだんて注)強い防腐剤を使用すると製造工程でも使用段階でも安心なのですが、刺激性、アレルギー性が増す傾向になります。あんだんてシャンプーはアトピー性皮膚炎の方を対象に開発したので防腐成分は強いものを採用していません。
しかし、安全上微生物汚染対策は必須なので上記の「防腐力の弱い製品を市場に出すための方策」として「逆流防止機能のついた容器の使用」を採用しています。
発売2年目から「逆流防止機能のついた容器の使用」として1000mlチアパックを上市しました。
一昨年からは「取替えエアレスパウチ」を発売しています。
「容器を小さくし開封後速やかに使い切るようにする」も一つなのですが、環境面で望ましくない(シャンプー当たりのプラスチック量が増す。)ので、あんだんてでは採用しませんでした。