昨日書いたような経過でラウロイルメチルアラニンに着目し技術資料を取り寄せました。開発に協力してくれている洗剤開発会社が川研ファインケミカルさんと長い取引関係があったのが幸いしました。
後日詳しく書きますが、化粧品関係は原料の販売ルートががっちり固められており、商品カタログはメーカーから直接簡単に入手できても、技術資料となるとルートがしっかりしていないと極めて難しいです。
技術資料のなかに大変興味あるデータがありました。
アトピー患者を対象にした試験で、ラウロイルメチルアラニンを主剤としたシャンプーの試作品と市販のシャンプーを主剤をベースとして比較しました。
その結果は、右図の通りでラウロイルメチルアラニンを主剤としたものが極めてすぐれています。
一般に低刺激性のデータは界面活性剤のみを試験対象としています。これはこれで重要なデータですが、シャンプーの主剤で比較するのは実用的価値があります。
試作品は主剤のラウロイルメチルアラニンと保湿剤にグリセリンを使用していること以外分かっていません。
しかし、主剤以外の成分についても低刺激性、低アレルギー性の配合成分を厳選すればアトピー患者などにとってベストの製品が作れるのではないか?との期待をいだかせるものでした。
ここでラウロイルメチルアラニンNaを主剤(シャンプーでもっとも中心となる洗浄成分)にしようという大きな方向づけができました。