入社から50年以上経っても同期会を開くというのは珍しいことだと思います。
その理由を探ってみると
この総合化学会社は創業者が、”東洋のデュポン”を目指すとの理想に燃えて設立したものです。
しかし、高度成長期に二代目社長が政治の世界に移ったために、少しずつ決断のタイミングが遅れ、二番煎じの事業が多くなって優秀な技術者を擁しながらも時代の波に乗りきれませんでした。
先行した会社は技術導入で自社の事業としましたが、この会社の時には相手は合弁事業しか認めず自社事業の拡大には直結しませんでした。
吸収・合併(される側)を繰り返して最後は社名も残りませんでした。
このため入社時のメンバーで定年まで勤めたのは2割程度でした。それぞれが他社で自分の道を切り開いてきただけに(私も中堅精密化学会社に移った。)同期の絆が強まったように思います。